
イカのトマト煮込みパスタ
市場で買ったイカが冷凍庫にあったのでイカのトマトパスタを作ろうという話になった。以前からレパートリーを増やすべく新たな味を探していたがついつい習慣でいつメンの出番が多くなっていたところ。とうとう新しい味にチャレンジする時が来た。 小さめの80グラムのイカを3匹冷凍で330円くらい。お安い。大好きなアサリのパスタを考えるとかなりリーズナブル。これがレギュラーメンバーになれるかときめきながら調理。 ニンニクをオイルで熱しぶつ切りのイカ3匹を炒める。トマトペーストの代わりにケチャップとアンチョビ2切れで煮込む。残っていたアップルワインとトマト缶にケイパーハーブを投入し沸騰させたら中火で煮込む。茹で上がったパスタを絡め盛り付ける。以上。 イカのワタがコクを出しアンチョビの旨みが深みを出す。簡単なくせにやけに深みのあるどっしりとした味わい深さに驚きと感動を覚える。デビューと同時にスタメンな勢いだ。ケイパーがトマトと絡み合うことで予想外のハーモニーを生み出した。どなたも一度味わっていただきたいお味。 イカが柔らかく優しいのでホッとする安心感もある。 ちなみにパスタ作りにおいてある本に100パーセント影響を受けています。それは調理人の本ではなく写真家のお二人が世界中を回る中で出会ったイタリアのパスタを紹介する本。いわゆる料理本というよりかはアーティスティックな風貌の本。飾らない素朴な言葉たち。作ってみたくなるような写真。 それは日常の1コマをさりげなく添えられたような本なのです。 タイトルは「しみじみパスタ帖」著者はお二人のユニット名でカワウソさん。この本を傍に日々該当ページを開き左のコンロでパスタソースを作り右のコンロでパスタを茹でる日々。ある意味儀式のような決して神聖な時間が流れる。いつもと同じでありルーティンであるものはなぜかとても尊い。その時間も永遠ではない以上。心の安定を一定期間でももたらしてくれたその存在は失わせた時の支えになりうるのだ。 そんなことはいいとしてこの本は読み物のようにゆっくり読みたい気持ちになる。まるで自分がイタリアを旅してその地を歩いた気がするのだ。


